Skip to content

EN    ZH

Season Lao


ARTISTBIOGRAPHY

[略歴

]

シーズン・ラオ

1987年生まれ。現在、札幌を拠点として活動している。 
マカオポリテクニック研究所を卒業、マルチメディアデザイン学の学位を取得する。

卒業後デザインと芸術の両方に取り組み、これまでに数々の賞を受賞した。彼の芸術と活動は、香港にてルイ・ヴィトンのプロダクトをデザインして国際的な評価を得たことから広がる。

2007年以降、彼はマカオのユニークな文化を探求し始め、そしてポルトガルに行った。 そのプロジェクトの1つ – 彼が生まれた古い通りについて語る「Pateo do Mungo」(破壊されたとされている歴史的建造物は保存されている) はフォトブックとドキュメンタリーとして出版された。

23歳の時、日本のデザイン会社のクリエイティブディレクターに招かれ来日。 北海道の炭鉱遺跡を含む都市に魅せられた彼は自然と人間のバランスを調べ、芸術プロジェクトに取り組んだ。

その後、国内はもちろん、中国、韓国、ヨーロッパ、アメリカの美術館、ギャラリー、アートフェアなどで作品を発表する。イタリアの教会博物館展「L’UOMO NEL PAESAGGIO」にて24人の写真家の一人として選ばれる。彼の作品は、Linda McCartney、David La Chapelle、Maurizio Galimbertiなどの有名アーティストの写真集として展示され、出版される。

マカオを代表する彼の作品は、中国の「平和国際写真祭」においてマカオのパビリオンに展示される。
また、マカオで最も期待される最年少アーティストの一人として「ベネチアビエンナーレ2015」に招かれる。

現在彼の作品は、日本のニセコにある豪華なコンドミニアムであるニセコ・アヤによって収集され、ホテルの部屋に常設展示されている。

[個展
]
2017「Season Lao HOKKAIDO WINTER」 (Gallery MAG /イタリアコモ)
2016 「La Neige Snow」(ギャラリー三日月/函館)
2016 「The 67th Sapporo Snow Festival」 (HBC マカオスクエア/札幌)
2015「Season Lao’s Exhibition」 (茶廊法邑・品品法邑/札幌)
2015「凛・Spirit of snow」 (Khalifa Gallery /ソウル 韓国) 
2015「凛・Spirit of snow」 (アルテピアッツア美唄/ 美唄)
2014「凛・Spirit of snow」(ギャラリー楓 /大阪) 
2014 「凛・Spirit of snow シリウスアワード」(アイデムギャラリー/札幌)
2013 「凛・Spirit of snow」(朝里川Winkel Village /北海道)
2013「凛・Spirit of snow」(Creative Macau /マカオ)
2010「Páteo do Mungo」(10 Fantasia /マカオ)
2008「Um Macaenseem Portugal」(Anthony S. W. Lau Exhibition Hall, マカオ大学。マカオ)


[グループ展
2017 ] 「Macau Contemporary」 (3331 gallery/東京)
2017「MINA to meets 海岸通文化祭」Season Lao workshop & exhibition 大阪
2017「Aya Niseko Art Festival 2017」ニセコ
2017 「Shenzhen International Photography Exhibition」 (Macau Pavilion) 深セン/中国
2017「Forest of Contemporary」創英ギャラリー / 東京
2017「First Action|cut,press,sew,shoot,stroke」雅景錐/京都
2016「Autumn Salon 2016」 Orient Foundation マカオ
2016「感錐|OPENERS 2016」アートスペース感/ 京都
2016「2 Artists Exhibition – “Hidden Landscape”」 AFA/マカオ
2016「Perseverance” 《La perseveranza!》」ブレシア/イタリア
2016「MOJI MOJI Party Season Lao & Yoshihiro Ito 表参道画廊/東京
2015「The Man in the Landscape」Atrio Como,/イタリア
2015 「AU 40th Anniversary AU International Contemporary Art Exhibition in Napoli」 ナポリ /イタリア
2015「the Subject of Macau’s Participation ベニスアートビエンナーレ 2015」Albergue SCM Macao/マカオ
2015「AXIS photo マルシェ2」 AXIS ギャラリー /東京
2015  「山本佳子+Season Lao」Art Labo北舟 /帯広
2015「Space Redefined”, JJ Joong Jung Gallery, Seoul, Korea
2014「The 14Th China Pingyao International Photography Festival」 Shansi/China
2014「川場 New NATURE PHOTO AWARDS展」 群馬
2014「Art point IWAKI」 福島
2014「Paper and Communication」 新潟 

アートフェア
2017「ART KAOHSIUNG 2017」(台湾・高雄)・GALLERY MORYTA
2017「ART FAIR Sapporo 2016」GALLERY MORYTA
2017「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2017」 福岡
2017「Infinity Japan Contemporary Art Show 2017」 Gallery MORYTA / Gallery Kazuki 台北/台湾

2017「Affordable Art Fair」(AFA – HKCEC、Hong Kong)
2017 「ASIA CONTEMPORARY ART | Singapore Contemporary」シンガポール
2016 「ART FAIR ART EDITION 2016」 ソウル/韓国
2016「ART SAPPORO 2016」札幌
2016「Daegu Artfair2016」RED Dots 大邱/韓国
2016「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2016」雅景錐, /福岡
2015「Affordable Art Fair”, New York, America」 NY/アメリカ
2014「Asia contemporary art show」香港
2014「Art Fair Sapporo」札幌
2014「Daegu Artfair2014」大邱/韓国



[参考資料
]
テキスト
雪と野心/Snow and Ambition ー シーズン・ラオの作品をめぐって
マカオの街のシンボルであり、有名な観光名所でもある聖ポール天主堂。だが、17世紀前半に整備されたその建物は今では前壁を留めるだけの姿となっている。一枚の巨大なレリーフのようなそれは、まるでこの地の盛衰をめぐる叙事詩のための舞台装置のようだ。

日本が初めて接触した西洋の国が大航海時代の覇者のひとつポルトガルであることは、日本で義務教育を受けた者なら誰もが知るところだ。16世紀前半に始まる両国の交流は100年にも満たなかったが、その痕跡は食や言語など様々な分野において現代に伝わっている
。しかしながら、それらの殆どがポルトガルの極東拠点であったマカオ経由で日本にやってきたことは意外と知られていない。そしてここは日本でキリスト教が弾圧の対象となった時期には信者の流出先にもなり、彼らのなかには前述の聖ポール天主堂の建立に関わった者もいたという。その後マカオはポルトガルが新興国オランダとの覇権争いに敗北したこともあってその発展を失速させてゆくのだが、ゆえに、この都市は数百年前の西欧文明を温存させたまま20世紀を迎えることになる。

シーズン・ラオはそのマカオに生まれ育った。1987年生まれの彼が中国への主権移譲を経験するのは12歳の時のこと。アーティストとしての活動を開始したのはマカオ理工大学マルチメディア科の在学中で、中国やポルトガルでのリサーチを通じて故郷のアイデンティティを探求し、それを写真や映像で表現した。なかでも2008年に発表した『百年菉荳圍』は彼の初期キャリアにおいてとても重要な意味を持つ。制作契機は当時この地で急速に進められていた再開発。それにより生家のある伝統的建物群が取り壊しの対象となったことを知った彼はそこで暮らす人々の生活をテーマとした作品の制作に着手し、やがてこの行動は街並みの保存という成果を地域にもたらしたのだ。現在の拠点である北海道を初めて訪問したのはその翌年の2009年で、そこで雪景色と炭坑の廃墟に魅了された彼はこの地への移住を決意。そこでは文化的架け橋としても重要な役割を果たすようになり、2016年のさっぽろ雪まつりに聖ポール天主堂が造られた際には、マカオの政府観光局とともにこのイベントに協力し、故郷の世界遺産登録10周年を記念した展覧会を開いている。

人間の活動が制約される「冬」によって一年がリセットさる北国での暮らし、そして2011年に東日本大震災を経験したことは、彼の作品制作におけるコンセプトをより複層的で堅牢なものへと変化させた。それはすなわち『百年菉荳圍』に見られたような人間や地域社会への強い関心に加え、自然観が作品に反映されるようになったということ。植物本来の繊維が視覚や触覚で認識できる手漉きの和紙の採用もこれに連動して起きた変化だ。このような素材に対す探求は、「ヨーロッパを起源とする機械を通じた造形」と「植物から作られた日本の伝統的な素材」の掛け合わせを成功させ、これにより彼は西洋と東洋、そして人工と自然の共同体とでもいうべき作品を実現することになった。

一方、その画面の中に目を向ければ、そこには東アジアの伝統的絵画表現との共通項を見出すことが可能だ。試しにここで、中国絵画の百科事典として知られる清時代の『芥子園画伝』で紹介されている描画法を挙げてみよう。その冒頭の「画学浅説」は古く宋時代に郭熙が著した『林泉高致』からの引用とされ、そこでは線の引き方や点の打ち方など、極めて基本的なスキルが12種紹介されている。
ここで注目すべきは、そこでは墨ではなく支持体の色を主体とする技法が2種類挙げられている点だ。具体的には、ひとつは絵絹の地色
を活かしながら淡い墨で霞がかった光景を生み出すような方法で、もうひとつは墨の塗り残しによって滝のようなモチーフに見立てるという方法。シーズン・ラオの写真の多くは雪景色であり、その雪の部分はまさしく支持体の露出により表現されている。さらにいえば『芥子園画伝』で支持体の色を活かした表現の例として挙げられている霞と滝は、状態の違いこそあれ共に水から成るもので、雪もまたそれと通じる。

ところで、シーズン・ラオの被写体として雪と同じくらい重要なものに炭坑の廃墟がある。世界の近代化を支えたエネルギーの供給源が時代から置き去りにされる様子に作家が興味を持ったのは、彼が美しい廃墟をシンボルとする都市に生まれ、そこで主権移譲を契機とした再開発による生家の取り壊しの危機を経験するなど文化の興亡を身近に見てきたことと大きく関係しているのだろう。さらにいえば、次世代のエネルギーを担うかのように見えた原子力の事故を移住後まもない時期に経験したこともまた、彼に強い影響を与えた
に違いない。

最後にもうひとつ特筆すべきことがある。それは、シーズン・ラオがその活動において常にプラクティカルな態度を貫いているという事実だ。彼は自分の制作について「その70%は哲学と技法、残り30%は目的」と述べる。その哲学とは人間と自然の共存を模索することであり、目的とは人々に「継続性」について考えてもらうこと。彼の作品はマッチョで汗臭いイメージがある炭坑を被写体としながら、とても静謐で抒情的な雰囲気に仕上げられている。ここであらためて作家のステートメントを意識しながら作品を見てみれば、そこには社会を動かす力に長けた裕福でインテリジェンスな人々に関心を持ってもらうことを期待するような、ある種の戦略が浮かび上がってくる。と同時に、筆者はその野心をとても好ましく感じる。そして彼は「マカオのコンテンポラリー・アートをグローバル・スタンダードのレベルにしたい」とも言う。目的に対する力強い意志と、視野の広さ―もしかしたら彼の身体には、新しい時代を切り開
くために海を越えてやってきた大航海時代の人の血がどこかに流れているのかもしれない。
山内舞子(キュレーター)

掲載記事

◉ Le gallerie MAG di Como e TOMO di Kyoto presentano la mostra personale di Season Lao HOKKAIDO
http://www.italiaartmagazine.it/le-gallerie-mag-como-tomo-kyoto-presentano-la-mostra-personale-season-lao-hokkaido-winter-cura-salvatore-marsiglione-tomoharu-aoyama-inaugurazione-venerdi-19-maggio-2017-ore-1830-2/

◉人と自然のあり方を模索 作品の精神性とアイデンティティ 芸術家・写真家 シーズン・ラオ劉善恆さん – 月刊ISM 2016年7月号
http://www.season-lao.com/seasonlao/wp-content/themes/common_page/newspaper/images/image_132.html

◉Hokkaido Likers 雪景色に魅せられマカオから北海道へ拠点を移した芸術家「シーズン・ラオ」
http://www.hokkaidolikers.com/articles/3325

◉北海道応援マガジンJP01 2016年春号(vol.11) (p66 – p68) 北海道とマカオの文化の つなぎ役としての存在…
http://www.season-lao.com/seasonlao/wp-content/themes/common_page/newspaper/images/image_129.html

◉ARTMO艺术澳門 推荐艺术家系列 – Season Lao:自然觀
http://mp.weixin.qq.com/s/TZAWtxWYEahEPc5WmkP9TA

           

©︎GalleryMORYTA